ラフティングと私

こんにちは。

去年からハッピーラフトで働いています西田奈穂といいます。

大阪出身の37歳。見た目は若く見られますが、割と歳くってます。

私がラフティングに出会ったのは大学4回生の頃。もう随分前になります。

当時、一般企業への就職なんて全く考えていなかった私は、友人から「徳島県に日本一の激流と言われる川があり、そこのラフティングが最高らしい」と聞きました。

ラフティング?何それ?日本一の激流?徳島?期待に胸を膨らませながら、楽しみにしていると、タイミング良く?台風直撃!!!ギリギリまで待って、なんとか午後からの半日ツアーであれば開催できるとのこと。やったー。

増水により、徳島県側の小歩危ラフティングは出来なかったものの、初めて体験した大歩危ラフティングにものすごく衝撃を受けました。

こんな激流をパドル1本で巧みに操作するこの人たちは一体何者だ!!!と。

そして、思ってしまったのです。「ラフティングガイドになりたい!」と。

あの時以上のひらめきは後にも先にもありません。

体に稲妻⚡が走った!といえば、大げさですが、その位の衝撃を受けました。

2か月後、念願だった徳島・小歩危峡でのラフティングを体験し、自分の進路を確信した私は、春からの新生活が楽しみで仕方がありませんでした。

大学卒業後、高知県にあるラフティング会社のガイド養成トレーニングに参加したのですが、お客さんの延長で来た私の考えはいとも簡単に崩れ落ち、その後何度も後悔するハメに💦

そんな若気が至りまくりの当時の私に、ラフティングを優しく、時に厳しく教えてくださったのが、ハッピーラフト現社長てるさん。

ラフティングを始めて1ヶ月、私はトレーニング中に死ぬ思いをしました。今思えば川をなめていたのだと思います。無事に仲間に救出され、大事には至らなかったのですが、しばらくは川を見る事ですら怖い。トレーニング中も泣いてばっかりでした。諦めて帰ろうと思っていた時、てるさんの言葉。「川は怖い。でも、その怖さをコントロールする事が出来るようになる」その言葉が心の支えでした。てるさんも新人の頃、怖い思いをしたと経験談を交えて励ましてくださいました。

自然をなめたらあかん。自然には適わない。今も肝に命じています。

そして、未だに、茶色く濁った川を見るのは好きではありません笑

翌年、私は徳島県の西祖谷という地域の古民家で暮らし始めました。実家よりも遙かに広い夢の一戸建てです。初めての一人暮らしで経験した事はが今の自分を創ってくれたと思っています。その後、約5年間、徳島県での田舎暮らしを満喫し、一旦大阪に戻ることにしました。関西へ戻ってからも細々とラフティングを続けていました。大阪から和歌山県に引っ越し、関西での暮らしに大きな不満はなかったものの、このままでいいのかなーと先の見えない悩みもありつつ、何か変化を求めていた様な気がします。そんな中、お世話になった方が亡くなられたとの一報。思い出が詰まり過ぎて、何となく避けていた四国。これは、何かのご縁かもしれない。よし、最後に会いに行こう。

四国を離れて、すでに8年が経っていました。

無事にお別れも済ませ、懐かしい友人との再会も果たし、帰る前にハッピーラフトに立ち寄った時、マークに「空席あるから乗る?」と声を掛けてもらいました。そして、徳島県小歩危峡・大滝の瀬からラフトに乗せてもらいました。久しぶりの吉野川はものすごく刺激的で、そこで働くスタッフもみんなキラキラしていて、やっぱりここはラフティングの聖地だ!と思ったのを覚えています。

そして、やっぱり、ラフティングって楽しいなと。

※大滝サーフィンでひっくり返りそうなボートに必死にしがみつく。奥から2番目が私。

 

 

 

 

 

 

1年後にラフティング世界大会を控えていた吉野川。この先日本で開催される事はおそらくないだろう。そんな大会を自分の目で見てみたい。そして、大会を運営する諸先輩方、大会に出場するガイド仲間。何か私に出来る事はないのかな。どんな小さい事でも関わりたい、手伝いたい。帰る頃にはすでにそんな思いに心が占領されてしまいました。

さて、帰ってからの私。

どうする?四国戻る?ラフティングは楽しいだけじゃない。むしろしんどい事の方が多い。自分はそんなに若くない。ラフティングガイドとしてのブランク、体力面、精神面の不安。今の暮らしに不満はない。どうしよう。何も働かなくても観客で見に行けばいいんじゃない?とか、自問自答しながらと悩む事半年。

一度きりの人生。とりあえず、動こう!環境を変えよう!と思い、舞い戻って来ました。ただいま四国。ただいま吉野川

ただいま大歩危・小歩危

帰って来てからは、やっぱり甘かったー!!と痛感する日々。

ハッピーラフトのガイドは四国の会社の中でもトップクラスのプロ集団。

仕事は決して楽ではないし、当たり前だけどトレーニングもしんどい。

仕事も遊びもとことん本気で向き合う、仲間思いの人が集まる場所。

そして、そんなガイドたちをしっかりとサポートしてくれるバックスタッフ。

自分の中の常識がいとも簡単に覆えされていく。善悪って何だろう、常識って何だろう。色んなものに固執していた自分が急にちっぽけに思えたりもした。

私がこの会社に恩返し出来ることはあるのか?ここに居ていいんだろうかと悩む・・・

って、センチメンタルに浸っている暇なんてなく、繁忙期突入。あっという間に夏が終わる。本当にあっという間だった。

秋。ラフティング世界大会。二度目のお盆の様な忙しさ笑

ここでも、ハッピーラフトメンバーの活躍が大会を支える。ほんとにすごい人たちと一緒に働けているんだなーと実感。

四国に帰って来て良かったな。新しい事を始めて良かったな。新しい事を始めるのに、年齢制限はないのかもしれないな。

人は日々変化していかなきゃいけない。そう思う事が出来たシーズンでした。

 

そして、春。

再び私は四国に帰ってきました。

おかえり!と笑顔で迎えてもらえて、本当に嬉しかった。

冬はアウトドアとは無縁の仕事をしていましたが、ハッピーラフトでの経験があったおかげで、電光石火のようにキレやすかった私の心がほんのちょっとまぁるくなった気がします。それでも、まだたまにイラっとしてしまうので、今シーズンはもっと大らかになろうと思います笑

 

自然の中に身を置く。太陽の日差しで目を覚まし、星空を見上げる。美味しいごはんを食べる。楽しくビールを飲む。心地良い音楽を聴く。

シンプルだけど、ここでしか味わえない最高の暮らし。時に刺激的で、時に穏やかなここ四国吉野川の側で過ごす夏。

 

自分のやりたいことは何か、自分の人生をどんな風に設計していくか。

少なくとも、私はラフティングに出会った事で、今この人生を歩んでいます。

自然から、仲間から教わったことばかりです。ありがとうございます。

みなさんも、たった1回のラフティングがきっかけで何かが変わるかもしれません。大切なものに気づけたり、進むべき人生の道筋が見えたり。

って、そんな重く考えなくていいので、ぜひ吉野川の水に浸りに来てください。

自然溢れるこの土地で、思いっきり太陽を浴びてみて下さい。

日頃のモヤモヤした気持ちや、ストレスが一瞬で吹き飛びます。

ハッピーラフトのスタッフに会いに来てください。

魅力的な人たちばかりです。自然と笑顔が生まれます。

明日からまた頑張ろう!と思えるはずです。

みなさんの毎日に笑顔が溢れますように。